ブルガリ オ・パフメ オーテヴェール Eau Parfumee au The Vert Bvlgari

香水レビュー

まるでもう、夏のような日差しの強い日が続いたり、かと思えば、梅雨らしく雨が降ってジメジメしたり。

この時期は、憂鬱な気分を晴らしてくれる柑橘系のフレッシュな香りや、しっとりと雨に濡れた葉を思わせるグリーン系の作品を求めたくなります。

そんないまの時期にピッタリの作品、ブルガリのオ・パフメ オーテヴェール をご紹介します。

オ・パフメ オーテヴェールの香りは?

緑茶の香りがするフレグランスとして有名な、オ・パフメ。

日本の茶道の世界にも通ずるような、静かで満ち足りた気分にさせてくれるフレグランスです。

意外に思われるかもしれませんが、実はオーデコロンなんです。

正確に言うと、1992年に発売された「オ・パフメ オーテヴェール」は、オーデコロン。

1996年に発売された「オ・パフメ オーテヴェール エクストリーム」がオードトワレです。

調香師はいずれも、ジャン=クロード・エレナです。

オ・パフメ オーテヴェール(オーデコロン)の香りの構成

トップノート:コリアンダー、オレンジブロッサム、マンダリンオレンジ、ベルガモット、カルダモン、レモン

ミドルノート:ジャスミン、リリー・オブ・ザ・バレー、ローズ

ベースノート:サンダルウッド、アンバー、ムスク、グリーンティー、ウッディーノート、シダー

調香師:ジャン=クロード・エレナ(Jean-Claude Ellena)

オ・パフメ オーテヴェールのすごいところ

オ・パフメ オーテヴェールのすごいところは、コロンでありながらも、シンプルにベースノートのお茶へと向かってゆくようなストーリーがあること。

一般的なオーデコロンの場合は、香りの変化は短く、つけたての瞬間のイメージがそれほど変わらないままにドライダウンを迎えます。

それくらいシンプルで、何を印象づけるかを削ぎ落としたタイプのフレグランス製品というわけなのですが・・・

ちょっと唐突な作品も少なくないのは確かです。

私はオードパルファムくらい、じっくりと物語を感じられるフレグランスが好きなのですが、オ・パフメ オーテヴェールには物足りなさを感じさせない魅力があります

ミニマルな調香で知られるジャン=クロード・エレナらしい、いわば本領発揮とも言える作品だからかもしれません。

オーデコロン版とオードトワレ版の違い

先に発売されたオーデコロン版、オ・パフメ オーテヴェールと、後に発売されたオ・パフメ オーテヴェール エクストリームの違いについてご紹介してゆきます。

オーデコロン版、オ・パフメ オーテヴェール

オーデコロン版は、やはりオーデコロンなので、香りの保ちが短い、飛びが早いことが挙げられていました。

トップノートに用いられている香料が柑橘系とスパイス類にあたるため、香料本来の性質としても、飛びやすいものが意図的に選ばれている感じがします。

ミドルノートのフローラルへと、早くに導入するためでしょう。

オーデコロン版の特徴は、リリー・オブ・ザ・バレー(スズランの香り)です。

私の個人的な印象では、緑茶の香りよりもスズランの印象が強く、調香師のこだわりを感じてしまうのです。

ジャスミンとローズを脇役にしてしまうところもさすがです。

緑茶そのものの香りが持つ、凛とした香りとスズランの青っぽい香りは、相性も良いですね。

ベースノートは、サンダルウッドを始めとしたウッディーノートで、優しく肌に馴染んでゆきます。

ウッディーノートの温かみというよりも、静かな終わり方が美しいと思います。

オードトワレ版 オ・パフメ オーテヴェール エクストリーム

オードトワレ版は、単にオーデコロン版を濃くした作品、というわけではありません。

香り方にも違いがあり、敢えて違った表現を試したような印象です。

オ・パフメ オーテヴェール エクストリーム(オードトワレ版)の香りの構成

トップノート:コリアンダー、オレンジブロッサム、マンダリンオレンジ、ベルガモット、ペッパー

ミドルノート:ジャスミン、カルダモン、ローズ

ベースノート:グリーンティー、ウッディーノート

調香師:ジャン・クロード・エレナ( Jean-Claude Ellena)

オードトワレ版では、よりシンプルに緑茶の世界観を際立たせようとしたのだと感じます。

香料から見る特徴では、カルダモンをミドルノートに持ってきていることがわかります。

カレーなどのインド料理にもよく使われるカルダモンは、香水の原料としては、アニマリックな雰囲気を演出したい時に用いられます。

カルダモンがそれほど強い作品ではありませんが、よりピリッとクールなスパイスの使い方が印象深いです。

オードトワレ版では、シトラスグリーンのフレッシュな作品ではなく、より踏み込んだ世界観を表現したかったのではないでしょうか。

私の印象では、オードトワレ版のほうがメンズフレグランスっぽい雰囲気を感じます。

結局、どちらが良いの?オーデコロン版とオードトワレ版!

フレッシュなシトラスとグリーンティーだけでなく、スズランの可憐さが印象的なオーデコロン版は、フェミニンな印象です。

お茶らしさより、やはりスズランの印象だなぁという気がします。

こればかりは、それぞれの肌質や個性によって、香りの出方が変わるところではありますが。

雨の日には、こちらのオーデコロン版をまといたくなります。スズランの香りは、私にとっては雨の日のイメージなのです。

一方、オードトワレ版は、物静かな中にピリリとした、クールな雰囲気に。

メンズフレグランスをまとうほどではないけれど、マスキュリンスタイルを楽しみたいという時には、オードトワレ版がオススメです。

どちらのバージョンも、お茶!お茶!と、グリーンティーを前面に押し出すタイプではないところが面白いです。

かと言って、お茶が足りないのではなく、しっかりと存在感があるのです。

今回、レビューを書くにあたって、じっくりと見直してみると、その答えが見えたような気がします。

お茶の香りは、ベースノートに置かれているんですよね。

ベースノートは、最後に花開くというわけではなく、骨組みとなる香り、作品の骨格でもあるわけです。

お茶の世界観を印象に残しながら、スズランに寄せてみたり、スパイスを効果的に散らしてみたり・・・

私は、どちらのバージョンも遊びココロがあって、魅力的に感じてしまいます。

フレグランスを選ぶ時、一般的な賦香率の違いや、香りの持続時間といったステレオタイプな選び方ではなく、香りが持つ世界観で選んでみるのも素敵だと思いませんか?

オ・パフメ オーテヴェールのラインナップ

オ・パフメ オーテヴェール オーデコロン

オ・パフメ ミニ香水5ml

オ・パフメ オーテヴェール エクストリーム

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