フゼアの香調って?

よく耳にするフゼア、フゼア系という香りのジャンル。

大人向けの作品に多いような気がするけれど、香りのイメージがピンと来ない、なんだかよくわからないような・・・

それもそのはず。

フゼアの香りは、調香師のイメージの香りだからなのです。

今回は、フゼアの香調について詳しくご紹介していきます。

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フゼアの香調とは?

シプレーと同じく、苔(オークモス)をベースにした香調がフゼアです。

ちなみに、フゼアとは植物の「シダ」のこと。

といっても、シダの香りそのものが入っているわけではありません。

19世紀頃のフランス宮廷や、上級階級で流行していた、観賞用のシダの香りをイメージしたものだそうです。

シダのイメージ通り、ハーブのような渋みと青み、オークモスが持つ日陰の土のような、爽やかさと重厚感を併せ持つかっちりとした香りです。

主に、男性用香水に採用されることが多い香調です。

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フゼアの由来は?

フゼア系の香調が確立したキッカケとなる香水が存在しています。

1882年に発売された、フランスの老舗香水会社ウビガン社の「フゼア・ロワイヤル」。

上流階級の男性が、スーツでビシっと決めた際に纏うカッコ良い香りとしてふさわしく、大ヒットとなった香水です。

ちなみに、マリー・アントワネットや、ナポレオンといったフランス王室、その周りの貴族たちが、ウビガン社の顧客だったことが知られています。

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フゼア系に含まれる香料は?

フゼア系最大の特徴として、世界初の合成香料と言われる、クマリンが使われています。

クマリンの香りは、桜餅のような香りです。

合成香料ならでは、といっていいのですが、使用する量や、他の香料との調香によって、クマリンそのものの香りの感じ方にも違いが出てきます。

中には、バニラのような甘みを感じさせるものもあるんです。

桜餅の香りと聞いて、フゼア系をまるっと毛嫌いしなくても大丈夫ですよ。

フゼアには、お花の香りも入っていることが多いんです。

甘みがなく、キリッとした印象のラベンダーやゼラニウムが採用されており、清潔感があり、クールな印象を与えます。

どんなシーンに似合う香調?

こちらもフォーマルな場面に適した香調です。

男性用香水に使われることが多いのも特徴ですが、もちろん、女性が纏っても素敵ですよ。

いかにも、女性が男性用香水を付けている、というのではなく、中性的な印象になるため、ビジネスシーンで香りだけが浮いてしまうことがありません。

デキる女性や、仕事に打ち込んでいる自分を演出したい時に、スカートから見える膝の裏や、クロップドパンツの裾から肌が露出する辺りに吹き付けてみるといいかもしれません。

ストッキングやタイツに吹き付けるのではなく、着替える前に素肌へ纏うようにすると、自然な香り方になりますよ。

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フゼア系の代表的フレグランス

フゼア系の代表的フレグランス(1)Houbigant Fougere Royale(フゼア・ロワイヤル)

フランス語の発音では、「フジェール・ロワイヤル」とも。

世界初の合成香料「クマリン」を採用した、フゼア系の代名詞となった香水です。

フゼア系の代表的フレグランス(2)CHANEL  Antaeus(アンテウス)

1981年に、シャネル3代目の調香師、ジャック・ポルジュが手がけた初めてのメンズフレグランスとして名高いメンズフレグランスです。

アンテウスとは、ギリシア神話に登場する巨人のことです。

神話の中では、大地の女神ガイアと、海の神ポセイドンの間に生まれ、英雄ヘラクレスに倒されてしまいました。

なんとも壮大な、神話を由来にした香りですが、この香水は複雑な香り方をすることで知られています。

95種類以上もの香料が使われており、男性の二面性を表現しているのだとか。

力強いタフなイメージを持たせる、レザーの香りがしたかと思えば、繊細で凛としたラベンダーが香るなど、意趣を凝らした調香となっています。

女性が使いこなすのは、ちょっと難しそうな香りですが、こういった複雑性をもった香りは、意外にも女性がまといやすいと思います。

要素が複雑になるほど、人によって香り方が異なります。

男性がまとった場合より、重すぎず、レザーやパチュリの香りがきれいに香るのかもしれません。

いずれにしろ、かっこいい香りであることに間違いはありません。