現代風の先進的な香りが多いラルチザンパフュームの中で、めずらしくクラシカルな作風が「ドロール ド ローズ」です。
古き良き時代の「イイ女」を想像させるような香りです。
ここにあるのは古臭さではなく、正統派の美人がまとうような、時代に左右されない作品に仕上がっています。
ラルチザンパフューム(L’Artisan Parfumeur) ドロール ド ローズ オードトワレ 100ml
ドロール ド ローズの香りの構成
ドロール ド ローズは、バラの香りがテーマとなっていますが、実はバラ以外の要素も大きく、意外性のある作品です。
香りの構成を見ていきましょう。
ハートノート / アイリス、スミレの花、ローズの花びら
ベースノート / アーモンド、ハニー、スエード
ヘッドノートに使われているバラは、まだつぼみの香りというところがポイントです。
時間の経過とともに、バラが花開いていくイメージを香りでも楽しむことができるのです。
ハートノート以降は、ヒロインのバラが花開き、やがてアイリス、スミレの花が香り始めます。
紫色をしたお花の香りが持つ、独特のグリーンの要素が感じられると思います。
バラ園の周りに、咲く2つの異なるお花の香りが混ざり合うイメージです。
人によっては、バラよりもアイリスやスミレの香りを強く感じる場合もあるようです。
やがて訪れるドライダウン以降の穏やかな甘い香りも、ドロール ド ローズの見せ場の一つです。
アーモンドとハニーのナチュラルな甘さに加えて、スエードの香りが少し大人っぽい雰囲気に。
オードトワレのため、ドライダウンは長くは続きませんが、ほんのちょっとまどろんだ時の幸せな夢、を思わせる、美しい残り香を楽しめます。
ドロール ド ローズのイメージ
まだ幼い子どもの頃、おやすみ前にキスをしてくれた、母が付けていたおしろいの香り・・・
調香師のオリヴィア・ジャコベッティが創作のヒントにしたのは、彼女自身の子ども時代のワンシーンでした。
どこか懐かしく、クラシカルな印象は、こうした背景のストーリーがあるからなのかもしれませんね。
現実(いま)から遠い子ども時代の思い出を表すかのように、作品そのものも淡く、ふんわりとした仕上がりとなっています。
パウダリーってどんな香り?
女性用フレグランスで時々目にする、パウダリーという表現。
これは、おしろい(フェイスパウダー)をはたいた時のようなイメージを感じさせる香りです。
甘いと表現されることもありますが、乾いたお花の香りといったほうがわかりやすいでしょう。
生花のような、水分を含んだ葉や草の青い香りではなく、あくまでも化粧品として加工された後のお花の香りであることがポイントです。
フローラルとパウダリーの違いは、こんなところにあると思ってくださいね。
ドロール ド ローズが似合う女性
ドロール ド ローズは、フェミニンな印象にピッタリの香り。
女性らしさを演出したい時にまとうと、仕草までエレガントになりそうです。
つけたての瞬間は、可愛らしいバラといった印象ですが、香りが深まるにつれて、徐々に落ち着いた雰囲気へと変化してゆきます。
アイリスやスミレの花といった、フローラルの中でも大人っぽく香るお花が入っているためだと考えられます。
アイリスやスミレの花は、お花らしいフローラルの中にグリーンを感じる香りです。
このため、ただ可愛く仕上がるだけではなく、上品な大人の女性がまとえる香りとして、オフィスでも使いやすい作品となってるのです。
お仕事中にドロール ド ローズをまとうなら、パンツスーツではなく、ぜひスカートのセットアップを。
オフィスカジュアルの環境なら、フレアスカートを着た日にドロール ド ローズを合わせると、雰囲気もピッタリです。
お嬢様っぽい雰囲気を作り出したい時や、女子同士でデザートビュッフェ・・・など、女の子らしさを楽しみたい時にフィットしそうです。
ドロール ド ローズの男性ウケは?
ドロール ド ローズは、個人的な印象では、女子にウケる女子のための香り、といったところでしょうか。
パウダリックな香りを愛でることができるのは、お化粧を楽しむ女性ならではの特権。
デートに付けていく香りというよりは、女子会に向いていると言えます。
どういったシチュエーションでも、ドロール ド ローズを美しく香らせるには、ふんわりとまとうのがポイント。
元々、香りそのものは淡く、オードトワレらしい3〜4時間の保ちではあるものの、つけすぎには気をつけて。
空間に向けてスプレーし、その霧の下をくぐるようにしてまとうと、ふんわり仕上がります。
お部屋がワンルームといった充分な空間がない場合は、できるだけスプレーする距離を離してプッシュしても良いでしょう。
香りの霧が細かく肌に密着し、やわらかく香ります。
この使い方をすると、すでに深い関係となっているカレや、旦那さんと久しぶりにデート、といったシチュエーションでもオススメです。
ふわりとまとえば、動いた時に香りが立ち、新鮮な印象を与えることができそう。
ドロール ド ローズのラインナップ
ドロール ド ローズは、オードトワレのみの単品の作品です。
ドロール ド ローズ オードトワレ