ラルチザンパフューム イストワール ド オランジェ  HISTOIRE D’ORANGERS

7月12日、ラルチザンパフュームの限定サマーフレグランス イストワール ド オランジェが発売になりましたので、さっそく店頭へとお試ししに行ってきました。

と言いつつも、発売前からテスターが設置されているお店もいくつかあったので、お試しするのはこれで数度目になります(笑)

今回の記事は、第一印象を走り書きしておくメモとなります。

※今後、現品を購入し、じっくり試した後は、記事を更新する可能性があります。

⇒7月18日(火)現品購入し、追記および更新しました!!

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イストワール ド オランジェの作品の舞台

イストワール ド オランジェの舞台は、モロッコ。

この作品の調香師、マリー・サラマーニュが旅した土地となっています。

エルメスの専属調香師、ジャン=クロード・エレナが「庭シリーズ」製作のために世界各地を旅するように、作品の舞台となる地を旅する調香師は多いですよね。

ちなみに、イストワール ド オランジェは、マリー・サラマーニュがラルチザンパフュームで作品を手掛ける、はじめての作品となります。

イストワール ド オランジェの香りは?

イストワール ド オランジェは、サマーフレグランスらしく、オレンジの花にフォーカスされた、シンプルな作品です。

飾り気がなく素朴な調香が、リラックスして過ごす夏の午後を思い起こしてくれます。

私が気に入った点は、柑橘系の果汁を用いずに仕上げた、というところです。

公開されている香料は、下記となっています。

イストワール ド オランジェの香りの構成

ヘッドノート:ネロリ、ホワイトティー

ハートノート:ムスク、オレンジブロッサム、モミアブソリュート

ベースノート:アンバーノート、トンカビーン

調香師:マリー・サラマーニュ(Marie Salamagne)

あくまでも、オレンジのお花から成る香料と他の香料で作られており、ベルガモットやマンダリンオレンジといった、果実の果皮や果汁からなる香料は見られません。

オレンジの花の香りは、華やかながらも繊細で、果皮や果汁からなる弾けるような強さには負けてしまいがち。

そのためか、トップノートに果皮や果汁の香りを投入する作品が多いのだと思います。

その方が、作品全体を通して、オレンジの印象が強まりますからね。

テスターを試した率直な感想

今日まで、ムエットと肌へのワンプッシュを数度お試ししました。

つけたての瞬間はフレッシュで、果汁のほとばしるような感じはないけれど、みずみずしいオレンジの花をすぐそばで嗅いでいるかのようです。

ホワイトティーの香りのためか、柑橘系のお花独特の青味は抑えられており、華やかさの中に繊細さを隠し持っているようなオレンジの花を巧みに引き出しています。

香りが肌に馴染んだミドル以降は、あまり印象が変わりません。

ムスクとアンバーが程よく混じり合い、肌に寄り添うように穏やかな香りが長く続きます。

オレンジのお花の香りも消えてしまうことなく、ムスクとアンバーの中で静かにちょこんと座っています。

香りそのものは穏やかだけれど、ムスクとアンバーが細く長く続いています。

香りの変化の振れ幅が小さく、また香りの持続が良く、非常に安定している作品だと思います。

つけたてから3〜4時間以降は、肌に鼻を押し付けなければ香らない程度のほのかな香りになりますが、たしかにまだ香っていることがわかるといった具合にです。

お昼にお試しして過ごした7月のある一日は、夜、お風呂に入るまで、安定して良い香りが続いていました。

最後の最後は、トンカビーンとアンバーが残るような感じです。

この変化の少なさをどう捉えるかが、選ぶ人によって違うのだろうな、というところです。

イストワール ド オランジェがマッチしない人/マッチする人

イストワール ド オランジェがマッチしない人

ラルチザンパフュームの作品の中には、トップノート、ミドルノート、ラストノート・・・と、ストーリー性がある作品が数多く存在しています。

この香りの変化こそがラルチザンの魅力であり、香りのストーリーを期待している、といった方には、イストワール ド オランジェは少し退屈かもしれません。

イストワール ド オランジェがマッチする人

つけたてから香りが消えるまでの、香りの変化が小さい作品が好きな方、はい、こっちのグループです(笑)

また、変化のある香りが好きでも、時には変わらずに、ずっと心地良い香りを感じていたい時もあるでしょう。

オレンジの花、特にネロリを主役にしたフレグランスは、香りが長持ちしにくい作品が少なくありません。

ネロリを求めて香りを選んだのに、後半はネロリの香りがしないよね・・・という経験があるネロリラバーの方、かくいう私のことですが、ネロリをずっと感じたい人もこちらです

イストワール ド オランジェは、オレンジの花が主役ながらも、一般的なオードパルファムに期待する通り、5時間ほどは香りが続いてくれるので、オレンジの果汁ではなくお花の香りを長く楽しみたい!という方に、強くオススメできる作品と言えます。

ラルチザンパフュームのサマーフレグランスとは

ラルチザンパフュームは、夏になると、数量限定のサマーフレグランスを発売することがあります。

ことがあります、というのは、毎年必ずではなく不定期(不定夏)だったためです。

作品は夏を感じさせるもの、柑橘類の香りが入った作品が多い印象です。

ちなみに、フルール ドランジェ(Fleur D’Oranger)という同じ名前の作品が3度、発売されました。(2005年、2007年、2011年)

フルール ドランジェは世界的にも好評で、日本でも再販を望む声が少なくないようです。

私も入手しそびれたままだったので、復活してほしいな〜と思っていたところだったのでした。

今回のイストワール ド オランジェも、売り切った後は再入荷の予定はないようです(店頭でスタッフの方に確認しました)

各店舗、オンラインストアにあるだけの限定となっているため、気になる方はお早めに!

7/18(火)追記、更新

【追記】現品購入しました!

その後、現品(100ml)を購入しましたので、感想を追加していきます。

私が購入したのは、日本での発売日の翌日、7月13日(水)でした。

公式オンラインストアでは、発売当日の夜には在庫切れのマークが表示されました。

私は某百貨店のフレグランスコーナーで買い求めましたが、この日の夕方時点で在庫は2個でした。

対応してくれた方も、そこまでレアな限定であるとは認識しておらず、「メーカーに在庫があればまた入ってくる」といった受け答え。

「売り切れちゃったら、どうしよう・・・」という私の心配は杞憂だったのか?と思ったほどです。

実際、追加の投入があったかどうかはわかりませんが・・・。

ところがその週の週末にいくつかの百貨店をまわってみたところ、イストワール ド オランジェのプロモーションをしていない店舗すらありました。

テスターを置いておいても買えないのであれば、期待させてしまうだけですもんね。

買いたくても買えなかった、という方も少なくなかったのかな・・・

イストワール ド オランジェ 現品を購入して気づいたこと

イストワール ド オランジェ 現品を購入して気づいたことを書いていきます。

使い方としては、お腹に1プッシュ、ひざ裏・くるぶしにそれぞれ1プッシュずつまとうようにして、日中に楽しんでみました。

香りは変化する?

思いの外、香りの変化は小さい作品でした。

腕に1プッシュした時と印象に変わりはありません。

つけたて~10分ほどで、フレッシュな香りは落ち着きを見せ始め、みずみずしいネロリと、わずかに現れるティーフレーバー(ホワイトティー)のグリーン味は、徐々に収まっていきます。

一瞬のアクセント、グリーン味が落ち着いた頃、ふんわり、エアリーな甘い香りが広がります。

ちょっぴり苦味を含んだネロリの香りではなく、角が取れたオレンジの花の香りです。

水蒸気蒸留でアロマオイル(精油)を取り出す際、副産物として生まれるフラワーウォーターの優しい香りに似ています。

イストワール ド オランジェの場合は、ネロリの精油を取り出す時に生まれる、オレンジフラワーウォーターの香りに似ていると思います(公開されている香料としては記載されていません)

体温や、この時期ならではの気温の上昇にも影響しているのかな、早くからベースの要素が出てきました。

甘くまろやかなアンバーノートが、エアリーなオレンジフラワーウォーターの香りに混じり始めます。

この状態が2時間ほど続き、ふんわりと甘い香りとして拡散するようです。

この香りをまとって、ほかの香水を探しに出かけた時、ショップのスタッフさんからは好反応でした。(買ったばかりなのに、もう次を・・・笑)

走り書きレビューを書いた時と同様に、やはり、ミドル~ラストは全体の印象はあまり変わりません。

恐らく、その時の気象条件や、まとう人の肌によって、アンバー様の甘みが多めに出たり、ムスクっぽさを前面に感じたりするのだと思います。

ラスト〜ドライダウンは、アンバーノートとトンカビーンの甘く透明感のある香り。

オレンジフラワーを余韻に残した、光に透ける金色をイメージする甘い香りです。

香りが消えるまで、約4時間ほど。最後の最後、光に透ける金色の香りは、花の蜜を丁寧に煮詰めたような甘さを放ち、そして肌に馴染み切った後でやさしく消えてゆきました。

全体を通して、かなり甘い香りと言えます。

日本の場合は、フランスの夏とは異なり、湿度だけで考えると、とても同じ季節とは思えないほど。たとえば冬になってから、あるいは夏のヨーロッパへ赴くなどカラッとした気候の中でまとえば、もっと印象が違うのかも。

これだけ甘いのなら、なおさら真冬にまとってみたくなりました。

アンブロックスについて

イストワール ド オランジェに用いられているアンバーノートは、合成されたアンブロックスを多量に用いて表現されています。

海外の愛好家の間では周知のようですが、なぜか国内では、ほとんど触れられていません。

ラルチザンパフュームの英語版の公式サイトにも、アンブロックスに関する記述があるのに・・・。

まだまだ日本国内では、天然香料神話が根強いのかもしれません。

合成アンブロックスのメリットは、やはり香りが安定するところ、そして香り全体の香りを持続させることです。

ネロリあるいはオレンジのお花の香りを、そのイメージ通りに、これだけ長いあいだ楽しむことができ、少なくとも私は満足しています。

またアンブロックスについてもポジティブな意見を持つようになりました。(実は今までの私は、アンバーグリス様の香りが好きではなかったのです。イメージが覆りました)

それにしても。捕鯨が禁止され、天然のアンバーグリスを得ることができなくなっている以上、アンブロックスについてはもっと語られるべきだと思うのですが。

いずれにせよ、イストワール ド オランジェの表現に多大な貢献をしている香料であることには、間違いなさそうです。

ちょっと突っ込んだ余談

アンブロックスの詳しい説明は下記を参考にしました。

▶香料の合成(アンブロックス)

イストワール ド オランジェに似ている香りはない?

イストワール ド オランジェが気になるものの、購入できなかったという方に、次の作品をオススメしたいと思います。

オレンジフラワーウォーターのような、優しく包み込んでくれるような香りを求めるなら ミラーハリス ルミエール ドーレ

オレンジフラワーウォーターらしさが似ているのは、ルミエール ドーレ。

ミラーハリスのナチュラルな調香は、イストワール ド オランジェよりもピュアな印象です。

お天気の良いゴールデンウィークを過ごしたら、初夏の香りをまといたくなり、気分に合うものを探しています。 初夏にふさわしいフレグランスは...

アロマオイルのように、ナチュラルで優しいネロリがお好きなら ディプティック ロードネロリ

こちらは、アロマティックなオードトワレ。トップノートは柑橘系の果汁が弾ける元気なイメージですが、ミドル以降は優しく、香りも柔らかいです。

春から初夏にかけてピッタリのフレグランスを探していたら、ディプティックのロードネロリに出会いました。 ベルガモットとネロリのモチーフは...

ネロリのピュアな香りを楽しみたいなら アトリエ・コロン グラン・ネロリ

やや柑橘系のイメージに寄ってしまうものの、ミドル以降の肌への馴染み方は、イストワール ド オランジェに近いものがあります。

グラン・ネロリは、アンバーノートではなくバニラの甘いドライダウンを楽しむことができます。

季節の変わり目は、気温や湿度のアップダウンが大きく、心身ともに疲れがちですよね。 そんな時、私がまといたくなるのは、ネロリが入った香り...

太陽が降り注ぐ、ラグジュアリーなサマーバカンスをイメージしたいなら クリード ジャルダン アマルフィ

こちらも果汁感がやや多めですが、さすがクリード。

真夏の地中海で穏やかなバカンスを過ごしたら、こんな気持ちになるのかも? 満ち足りて穏やかな気持になれるドライダウンが待っています。

あなたが柑橘系、オレンジの花の香りを求めるのは、どんな時でしょうか? 私にとって柑橘系や、オレンジブロッサムは、これまで長い間、暑い時...

やっぱりラルチザンパフュームの中で探したい!という方には ラルチザンパフューム シュール エルブ

ラルチザンパフュームの中で似ている香りを探すなら、2017年に発売されたばかりのレギュラーラインナップから、シュール エルブがオススメです。

こちらは、トップノートにベルガモットのジューシーな香りが用いられていますが、ミドル以降にムスク、アンバーノートが採用されており、近い雰囲気を持つ作品です。

イストワール ド オランジェほど甘くないので、アジア・日本の高温多湿な真夏のオンタイムや、男性にもオススメ。

先日に引き続き、ラルチザンパフュームから発売された新作について書いていきます。 もう1つの新作もオーデコロンで、シュールエルブという黄...