アニック グタール ニンフェオ ミオ Ninfeo Mio

アニックグタール

梅雨が明けてしまう前に、もうひとつ、イチジク(フィグ)の香りを紹介しておきたくて。

イチジクは、雨が多い時季にも、その後の夏にも似合う植物のひとつです。

原産地は中東(アラビア南部)であり、その果実は古代から人類が食してきました。

中東といえば、乾燥した気候をイメージしますが、イチジクはなぜか、湿気の多いアジアの夏にもフィットする植物の一つだと感じています。

今回は、アニックグタールの夏らしいフレッシュなイチジクニンフェオ ミオをご紹介します。

ニンフェオ ミオの香りは?

ニンフェオ ミオは、イチジクの熟した果実ではなく、葉のグリーン香を活かしたさわやかな調香が特徴です。

ニンフェオ ミオの香りの構成

トップノート:シトロン、レモン、ガルバナム、プチグレン、ビターオレンジ

ミドルノート:イチジクの葉(フィグリーフ)、マスチックの樹脂(レンティスク)

ラストノート:ウッディーノート(レモンツリー)

調香師:カミーユ・グタール(Camille Goutal)、イザベル・ドワイエン(Isabelle Doyen)

つけたての瞬間は、柑橘系の香りが弾けるようにフレッシュ。

シトロンは、飲み物のことではなく、レモンの仲間の果実のことです。

見た目はデコポンのようにデコボコしています。

ニンフェオ ミオのトップノートには、プチグレン(ビターオレンジの枝葉)とビターオレンジも含まれており、トップノートだけで判断すると、シトラス系の作品と言っても違和感がないくらいです。

ミドル以降は、柑橘系に変わって、いよいよイチジクが姿を現します。

イチジクと言っても、クリーミーな果実ではなく、青っぽく若い実を思わせます。

香りは、樹木の葉っぱのグリーン香が、ミルキーな要素に勝っている感じ。

イチヂクの葉らしく、グリーン香を中心として、ほんのりとミルクのような優しい甘みを感じるのが特徴です。

ラストは、イチジクの葉の香りとウッディーノートが混じり合い、肌に馴染んでいきます。

樹脂の香りはキツくありません、アクセントと言ったニュアンスです。

イチジクの香り ニンフェオ ミオの位置付けは?

これまでに、イチジクの香りのフレグランスをいくつか紹介してきました。

ニンフェオ ミオを、それらと比べてみたいと思います。

葉のグリーン香を強く感じたいなら

ラルチザンパフューム プルミエ フィグエ(オードトワレ版)

オードトワレ版のプルミエ フィグエは、青っぽいイチジクが好きな方にオススメ。

ミドル以降では、ココナッツミルクが柔らかく広がります。

クリーミィな果実の甘さと樹木の香りをバランス良く感じたいなら

ディプティック フィロシコス オードパルファム

フィロシコスはいろいろな意味でバランスが取れていて、イチジクの葉から実、そして木の香りまでを堪能することができます。

まさに、イチジクのフルコース。

濃厚でミルキーな果実の甘さを感じたいなら

ラルチザンパフューム プルミエ フィグエ エクストリーム(オードパルファム版)

大人の女性にオススメしたいイチジクといえば、ラルチザンパフュームのプルミエ フィグエ エクストリーム(オードパルファム版)です。

オードトワレ版よりもココナッツミルクが強めに出て、グッと大人の雰囲気です。

果実のミルク香よりも、フルーティーな食べごろ感を香りで味わいたいなら

ロジェガレ フィグパフューム オードパルファム

フルーツパーラーで食べごろのイチジクをいただくような、ジューシーでトロピカルなイチジクはロジェガレへ。

気軽にイチジクの香りを試したい時に、バスラインやボディケアラインをチョイスできるのもロジェガレならでは。

まったりよりもさっぱりが好き、ミルク感は控えめがいいなら

アニックグタール ニンフェオ ミオ

イチジクの香りがこれ1本だけだったなら、シトラスとイチジクが紡ぎ出すサマーフレグランスとしてご紹介したと思います。

しかし、イチジクのフレグランスがいろいろ集まってくると、ポジショニングができてくるのが面白いところ。

こうして並べてみると、ニンフェオ ミオは、マスキュリンスタイルのイチジクかもしれないなぁ、と思い始めています。

トップ〜ミドル〜ラスト、と進むにつれて、まだあどけなさを残した、若いイケメンのような雰囲気が出てくるのです。

あからさまな男性用フレグランスっぽさはありません(元来、ユニセックスで使えるように作られています)

フェミニンな香りが多いアニックの中では珍しく、女性がまとった場合、中性的な美人のイメージに。

ニンフェオ ミオを選びたくなる時

柑橘系メインの香りだと、元気が良すぎる、もうちょっと落ち着いたサマーフレグランスが欲しい・・・そんな時に、ニンフェオ ミオを選んでみるのはオススメ。

イチジクの香りが重すぎず、トップノートのシトラスと相まってさわやかに香ります。

日本を含むアジアの真夏にも気持ちよく使える作品です。

ラストノートは、思いのほか甘さのない、ウッディーな香りに。

フィロシコスのようにイチジクの木の香りではなく、柑橘系の樹木のような爽やかな木の香りです。

水分をほどよく含んだ土を思わせます。

日陰の水はけが悪い土や、元気のない土の香りではなく、よく手入れをされ、生き生きした庭の香りです。

これがむしろ、夏には爽やか。土の中にはほのかなグリーンを感じます。

ニンフェオ ミオのラインナップ

ニンフェオ ミオは、オードトワレのみの作りとなっています。

香りは穏やかながらも、細く長く持続し、オードトワレとしては濃度が濃いように感じました。

50mlの小さいサイズが出ているので、まずはそちらからトライしてみても。

店頭では100mlの方が品薄になっているイメージです。

ニンフェオ ミオ オードトワレ

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