早く目が醒めても、ベッドの中でズルズルと過ごしてしまう朝。
あるいは、早起きして活動的に過ごそうと思っていたお休みのに、寝坊してしまった朝。
そんな日の朝、私はいつも思うのです。
朝の気分を一瞬で切り替えてくれるような、朝にぴったりの香りがあったなら・・・と。
朝が苦手な私が、今回ぜひご紹介したいフレグランスは、フランシス クルジャンがパリの朝にインスピレーションを受けて作られた、メゾン フランシス クルジャン プティ マタンです。
プティ マタンの香りは?
パリの早朝、そう聞いただけでもスタイリッシュな雰囲気を感じませんか?
でも、何がパリの早朝らしさなのかは、具体的に明かされないのです。
それは、まとう人が探し当てるものなのかもしれません。
目覚めた瞬間のぼんやりとした意識のように、いくつもの香料を混ぜ合わせて調香された香りを探ってゆきましょう。
ちなみに、メゾン フランシス クルジャンのフレグランスは、トップノート、ミドルノート、ラストノートといった香りのピラミッドが明かされていません。
トップノートでは何が香って・・・というのではなく、クルジャンらしい透明感を感じさせる調香された香りです。
プティ マタンの香りの構成
レモン(イタリアンレモン)
ラベンダー
オレンジブロッサム
サンザシ
ムスク
アンブロキシド
※トップ、ミドル、ラストといった香りのピラミッドは明かされていません
調香師:フランシス・クルジャン(FRANCIS KURKDJIAN)
つけたての瞬間は、レモンとラベンダーが混ざりあったようなさわやかな香り立ちです。
子どもっぽくならない表現でレモンが用いられているため、大人の女性も、もちろん男性でも楽しめるフレッシュな香りになっています。
レモン果汁を落とした、スパークリングウォーターのようなイメージです。
朝イチにまとうには文句なし、ですね。
続いて、肌の上で温まるにつれて開いてくるのは、優しいホワイトフローラル香。
それは、オレンジブロッサムやサンザシの花です。
ほんのりと甘いホワイトフローラルは、まるで洗濯したての清潔な衣類に袖を通した時のようで、ムスクによく合います。
つけたてのスパークリングウォーターのようなフレッシュ感は、やわらかく肌触りの良い、上質な衣類のようなマイルドな雰囲気へ。
アンブロキシドという香料は、竜涎香(アンバーグリス)の香りを生み出す成分の一つです。
香りの保ちを良くする効果も知られています。
プティ マタンが似合うシーン
パリの早朝にインスピレーションを得て作られた、プティ マタン。
この香りをまとうのなら、やはり朝がオススメです。
朝から午前中いっぱいの時間を大切にしたい時、または、どうも気分が乗らない時に、調子を上げたい時にピッタリの作品です。
洗練されていながらも、自然を感じさせるアロマティックな香り立ちなので、いかにもフレグランスをまとっているというのではなく、さりげない香り方をしてくれるところも良いですね。
朝の着替えの際にシュッとワンプッシュ。
それだけで、気持ちの良い時間を維持することができてしまいます。
香りの持続時間は3〜4時間ほどで、マイルドな香り立ちなので、昼休みに他の香りをレイヤリングしても、あと残りが少なく、邪魔をする心配はないと思います。
汗ばむ季節の不快な通勤時に活躍してくれそうです。
また、朝でなくても、気分転換用に1本持っていると、仕事の合間のリフレッシュに良いかもしれません。