アリュールは、欧米が考える“イイ女”を具現化した香り。
日本流の“カワイイ”や“ゆるふわ”ではない、自立した美しい女性の姿が目に浮かぶようです。
シャネルらしい、美しさと強さを兼ね備えた香りです。
アリュールの香調って?
アリュールの香調は、フローラル・フレッシュ・ オリエンタル・ノート。
3つもの特徴が混ざり合った複雑な香調です。
使われている香料もゴージャスで、さまざまな要素がきらめくようなハーモニーを奏でます。
トップノートでは、マンダリンオレンジやレモンを始めとする柑橘系のフレッシュさが心地よく広がり、明るい印象です。
やがて、ミドルノートでは、バラやジャスミン、シャクヤク、スイカズラといったホワイトフローラルブーケが花開いてゆきます。
ここまででは普通のよくある香水にありそうなもの。
アリュールの特別な印象を高めているのは、ベースノートに用いられるウッディー系のいくつかの香料です。
サンダルウッド、パチュリといった樹木由来の香りが混ざり合い、オリエンタル調のラストノートへと導きます。
そして、うやうやしく提供されるデザートのように特別なバニラ。
甘ったるくなりすぎるのでも、冬向けの重めのスタイルでもなく、あくまでの軽やか。
体温の高い部分から立ち上らせた時、肌から女性の魅力を引き出すかのようなバニラです。
シャネルのこだわりと狙い
アリュールは、複数の香調をブレンドすることで、まとった人に合わせて香りの出方が異なるようにデザインされています。
高度な調香技術と、シャネルのこだわりを伺わせます。
実際に、私と友人の場合では、香り立ちに違いが見られました。
たしかに同じアリュールでも、肌の上で微妙な違いが感じられるのです。
これこそが、調香師ジャック・ポルジュが仕掛けた魔法。
まとう人それぞれを輝かせる魔法です。
生まれながらに持っている肌質の個性を活かし、自分のアリュールを香らせる楽しみがありそうです。
アリュールはオフィスに向いている?
仕事もプライベートも充実した女性のイメージ
強く美しく、芯のある女性のイメージ。
まとっていると、不思議と仕事がデキる女性になったかのような気分になれそう!
仕事を持つ自立した女性に似合う香りではあるものの、日本ではやや強めの香りと受け止められるかもしれません。
アリュールは香りの持ちが良く、ミドルノート以降に掛けても香りが長く続きます。
後半の香りそのものは穏やかですが、アリュールが香っていることがよくわかるドライダウンとなっています。
アリュールをまとっている、という主張の強い、バニラの華やかな香りです。
肌の上でまろやかに溶けながら、自分自身の肌の香りと一体になって広がります。
このようにドライダウンでは、セクシーな雰囲気を演出することができます。
仕事一辺倒ではなく、プライベートでは男性にも愛されている女性像がイメージできますね。
強い香りをプッシュするオススメの場所
強い香りをオフィスで使わないほうが良い、のではありません。
では、付ける量を少なくするだけで良いのでしょうか?
つける位置を工夫したり、あえて脈打つ部分を外すテクニックで、柔らかく香らせてみましょう。
ブーツではなくパンプスの日に、足の甲にワンプッシュするのはどうでしょうか?
香りの立ち上りを抑え、あなたが歩いた後にほのかな香りが残ります。
オフィスでもアリュールの香りをまといたい方にオススメしたい使い方です。
体温や肌質によって香りの出方は異なるため、物足りない場合は脈打つ部分につけるなど工夫してみてくださいね。
アイテムを使い分ける
アリュールは、ラインナップが豊富な香り。
オードトワレよりも軽やかなアイテムがあります。
テンダー ヘア ミスト
私がオススメするテンダーヘアミストは、髪専用のフレグランス製品です。
動く度に、軽やかに香りが広がります。
髪の毛は体温や汗のにおいに左右されないため、肌に直接まとった時よりも、ふんわりとエアリーな印象に香らせることができます。
ブラシにスプレーして、髪になじませても◎
アリュールのラインナップ
元祖アリュールは、1996年の発売。
その後発売された男性向けのオム、オムスポーツ、そして女性向けのアレンジバージョンであるセンシュアルなど、アリュールの系統には、妹・弟たちがたくさん用意されています。
アリュールの魅力を引き継ぎながらも、それぞれの個性を深めており、別ものの香りとして楽しむことができます。
その他の系統もとっても素敵な香りなので、別途、ページを割いてご紹介したいと思います。
オードトワレ
カジュアルで使いやすい、オードトワレ。
後ほどご紹介する香水(パフューム)をお腹につけ、手足といった身体の末端にはオードトワレを重ねる、といったエレガントな使い方もオススメです。
オードパルファム
香りの強さや保ち、価格ともにバランスがとれているオードパルファム。
肌質によっては、半日程度に渡って香りが続きます。
どれを買おうか迷っている時は、まずはこのオードパルファム版がオススメ。
香水(パルファム、エクストラクト、パフューム)
自分の香りを演出したいなら、断然、香水がオススメ。
香りの柔らかさ、繊細さにかけて大変すぐれたフレグランス製品が香水です。
デコルテやお腹にまえば、自分自身の香りそのものであるかのように、まろやかに香り立ちます。
オフィス向けというよりも、特別な時、大切な人と過ごす記念日に使いたい、スペシャルなフレグランス。
ボディクリーム
ボディケアの時間もラグジュアリーに。
また、オードトワレの下地として使えば、香りの保ちが良くなります。
他人に向けて香らせるのではなく、自分の肌のすぐ近くだけを香らせたい時にもピッタリ。
バスジェル
バスタイムをアリュールの香りで楽しみたい時に。
洗い流した後でも、肌に香りがほのかに残ります。
香りのレイヤリングのファーストアイテムとして使い、ボディクリーム、香水やオードトワレと重ねると香りに奥行きを持たせることができます。