クルジャンのベストセラー「アクア ユニヴェルサリス」シリーズに、この春、新しい仲間が加わりました。
2017年の最新作であり、もちろんフランシス・クルジャンによる調香です。
これからの季節、夏に向けてピッタリの作品、アクア セレスティアをご紹介します。
アクア セレスティアの香りは?
ライムクールミントブラックカラントプロヴァンス産ミモザアブソリュート
ムスク
※トップ、ミドル、ラストといった香りのピラミッドは明かされていません
調香師:フランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)
つけたての瞬間から、ライムやミントといった爽快感のある香料が弾けます。
ベルガモットよりも青味が強く、よりクールな香りがライムの特徴です。
ブラックカラントは、黒スグリとも呼ばれますが、カシスと言ったら、きっと親しみが湧きますよね。
ムスクと相性の良い、ベリー系の香りです。
ドライダウンが心地良いムスクに、ブラックカラントが寄り添っているイメージです。
アクア セレスティアとアクア ユニヴェルサリスの違いは?
先に発売され、ベストセラーとなっているアクア ユニヴェルサリスとは、どう違うの?
気になっている方がもっとも知りたいポイントですよね。
次の2つの観点からご紹介したいと思います。
香りの構成の違い
アクア セレスティアに入っているお花の香りは、ミモザです。
早春に咲く、小さな黄色いお花です。
甘すぎず凛としたところがあり、ややパウダリック。
これをおしろいのように感じるのなら、フェミニンな印象になります。
まとう人の肌質や体温によって、パウダリックに出たり、出なかったりもしますので、ここにまとう人の個性が出るかもしれませんね。
一方のアクア ユニヴェルサリスは、ベルガモットとホワイトブーケ(リリー・オブ・ザ・バレー、モックオレンジ)の華やかさが特徴的でした。
アクア ユニヴェルサリスは誰とでもすぐに打ち解ける快活なタイプ、アクア セレスティアは物静かでアートにも詳しい知的なタイプ、といったイメージを感じます。
実際につけ比べてみた感覚
アクア ユニヴェルサリスは、シトラス・フローラルらしく、パッと明るい雰囲気からムスキーでまろやかなドライダウンになっていく。
アクア セレスティアは、ライム&ミントのクールダウンが冷たくなりすぎる前に、ムスクが温かみを与えてくれるドライダウンでした。
どちらの香りも静かな表現ですが、より落ち着いた雰囲気を見せてくれるのがアクア セレスティアと言えそうです。
いつもフローラルの香りを選んでしまう、香りのワードローブが女性らしい香りばかり・・・というあなたなら、アクア セレスティアをチョイスしてみては?
引き算のフレグランスをワードローブに加えて、主張しすぎない個性を演出してみるのも、大人っぽいかもしれません。
メゾン フランシス クルジャンのベストセラー、アクア ユニヴェルサリスの香りが気になる方は、コチラの記事をどうぞ。
アクア セレスティアのカテゴリーは?
アクア セレスティアの香りは、スッキリとしたシンプルな香りです。
香りをまとっているようでいて、何もまとっていないかのように自然に感じさせるスキンフレグランスの一種です。
引き算のフレグランス、と考えると、わかりやすいかもしれません。
印象的な香りをオンするタイプのフレグランス、例えば、ディオールのプアゾンやクロエオードパルファム、トム フォードのブラックオーキッドといったプラスの印象とは真逆を行くタイプに当たります。
華やかでドレッシーなフレグランスは、夜遊びや合コンでは大活躍するものの、通勤電車やオフィス、ドライブデートといったシーンでは香害認定されがち・・・
もし、心からフレグランス好きなら、時と場合と場所(TPO)を合わせた使い方ができるようになりたいものですね。
周りに不快感を与えたくない、でも、何か自分らしい香りをまとっていたい・・・そんな時に選ぶべきは、スキンフレグランスなのです。
アクア セレスティアは女性でも使える?
フレッシュでクールな香りで、何もまとっていないかのようなスキンフレグランス・・・
女性がまとっても、キレイに香るのでしょうか?
大丈夫、アクア セレスティアは男性フレグランスっぽい雰囲気が出てしまう心配はいりません。
ユニセックスの位置付けなので、男性でも使える作品ですが、男っぽく出てしまうユニセックスではないのです。
従来のフレグランスでは定石だった、男性・女性の“らしさ表現”から解放された、いまどきのユニセックスだと感じました。
女性がまとって骨太な感じになることはないと思いますし、逆に、男性がまとってナイーブでナヨッとしたイメージに陥る心配もありません。
クルジャンの場合は、あるテーマの中で女性向け/男性向けの香りを表現したい時は意図的に分けて発表します。
女性だから・男性だからこういう香り、という押し付けではない、香りをまとう心地よさが追求されていると思います。
アクア セレスティアのラインナップ
アクア セレスティアは、2017年6月現在は、オードトワレのみの作りとなっています。
アクア セレスティア オードトワレ
70mlと200mlのサイズ違いとなっています。
主張が穏やかなオードトワレですし、パシャパシャと面でまとってもナチュラルに香りが出てきます。
香りの持続は、ムスクが残るドライダウンは比較的長めで、4時間ほど。自分だけにわかるほのかな香りが残ります。
ミントやブラックカラントを感じたい場合は、2〜3時間でこまめに付け直しをすると、フレッシュ感を楽しめるでしょう。