昨日の記事でご紹介したレッドローズの重ね付けの香りの中に、まだレビューを書いていない作品がありました。
これからやってくる秋にもぴったりの、少し肌寒い季節を華やかに彩る上品な香りです。
すでに秋の香りが気になっている方、プレフォールの気分を楽しみたい方にはオススメの作品です。
今回は、ジョーマローンのピオニー & ブラッシュ スエード コロンをご紹介します。
ピオニー & ブラッシュ スエードの香りは?
ピオニー & ブラッシュ スエードは、赤いりんごの甘酸っぱい香りで始まります。
もし、トップノートの印象だけで判断してしまったら、ちょっぴりガーリーな展開なのかな?と思ってしまうかもしれませんが、そこまで甘く子どもっぽい作品ではありません。
美味しそうなフルーティーノートは、やがて、満開のピオニーを思わせる花束の香りへ。
みずみずしく甘いピオニーのほかに、ローズやジャスミンの香りも感じます。
ピオニー=芍薬のイメージ通り、小ぶりのお花がたくさん集まって咲くお花ではなく、存在感のある華やかなお花をイメージさせてくれます。
お花の香りでもホワイトフローラルではなく、胸の奥がきゅんとするような、さわやかな甘い香りがチャーミングなピオニー。
最近では、柔軟剤の香りの中でも人気が高まっていますが、やはり、肌に乗せて、その人の香りとなって美しく花開くのは、身にまとうフレグランスならでは。
ジョーマローンのピオニー & ブラッシュ スエードは、このピオニーの香りの印象が大きく変わることなく、まとっている間は安定した香りが続く作品です。
トップノート:赤りんご
ミドルノート:ピオニー、ローズ
ベースノート:スエード
調香師:クリスティーヌ・ナジェル(Christine Nagel)
やがてベースノートに現れるのは、バッグや靴にも使われる、柔らかい皮、スエードの香りです。
日本ではレザーの香りはまだ馴染みがない方も少なくありませんよね。
しかし、皮革製品がごく身近に存在し、香水の歴史とも関係が深いレザーの香りは欧米ではポピュラーです。
レザーの中でも、スエードは柔らかな印象で、丸みのある香りであることから、女性にも向いていると感じます。
革のジャケットやクルマのシートを思わせる、ハードなレザーの香りとは異なる女性らしい表情があるのです。
明かされている香料には書かれていませんが、このスエードの奥に、ほんのりとムスクを感じました。
ピオニー & ブラッシュ スエードそのものは、弱い香りではありませんが、香りそのものがふんわりとしていて、キツくならないため、日中向けの作品だと思います。
女性らしい香りは好きだけれどセクシーすぎるものは苦手な方、テクニックいらずでふんわりと香らせたい方は、ぜひトライしてみて。使いやすいですよ。
ピオニー & ブラッシュ スエードの重ね付けは?
王道! デートの時はレッドローズと
昨日の記事でもご紹介した通り、レッドローズとの相性はまさにデート向け。
レッドローズは、ちょっぴり青っぽく出ることがあるので、このピオニー & ブラッシュ スエードを重ねて、華やかさを強調するのです。
ピオニー & ブラッシュ スエードのラストノートが肌に馴染んだ状態にレッドローズを重ねると、よりフェミニンに。
意外とセンシュアルな雰囲気にはなりにくいので、あからさまなアピールが好きではない方にも使いやすい組み合わせです。
もっとフルーティーな香りを頬張りたいなら・・・ネクタリン ブロッサム & ハニー
香水は、デートや仕事用など、他人を意識する時に威力を発揮するアイテムですが、もっと自分自身のためにまとってもイイと思いませんか?
ネクタリン ブロッサム & ハニーを重ねて、ピオニーのお花を贅沢な脇役に添えた、とびきりのフルーティーノートを楽しむという方法も。
ロンドンの早朝、フルーツが並ぶマーケットをイメージした、明るく元気がもらえる作品です。
どうしても会社に行きたくない!そんな日の憂鬱だって吹き飛ばしてくれるかも?!
ピオニー & ブラッシュ スエードのラインナップ
ピオニー & ブラッシュ スエード コロン