エルメス ナイルの庭 Un Jardin Sur Le Nil

香水レビュー

汗ばむ季節がやってくると、決まって誰かがまとい始める爽やかな香りがあります。
それが、エルメスで大人気のフレグランス「ナイルの庭」です。

誰かがまとったこの残り香にイメージカラーを付けるとしたら、私は青緑色だと思うのです。
シトラス系のような、青みのあるお花のような、お香のような…そのどれもが混ざりあったような、シンプルなのに複雑な、唯一無二の香り。

「ナイルの庭」はもはやサマーフレグランスとして、定番となっている香りですよね。

今回は、2005年の発売以来、15年以上も夏に愛され続けているエルメスの「ナイルの庭」をご紹介します。

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エルメスの「庭園のフレグランス」シリーズって?

エルメスでは、2004年頃から、庭園をテーマにした新作フレグランスを発表しています。

日本語名では○○の庭、といった名前がついており、名前から一目で見分けることができるシリーズです。

ジャン=クロード・エレナってどんな調香師なの?

ジャン=クロード・エレナ

「庭園のフレグランス」シリーズを手がける調香師は、ジャン=クロード・エレナ

さまざまなブランドで名香を発表してきた、1947年グラース生まれの男性調香師です。

ブルガリやカルティエ、ラルチザンパフュームなど、数々のブランドに彼が手掛けた香水が存在しており、現在も販売され続けています。

2000年に、ジャン=クロード・エレナは自身のフレグランスメゾンとして、「ザ・ディファレントカンパニー」を立ち上げました。

ところが、エレナは2004年にエルメスの専属調香師として抜擢されます。

「専属」というわけですから、自分のブランドさえ辞さなければなりません。

彼はエルメスの専属となる道を選びましたが、「ザ・ディファレントカンパニー」を畳んでしまうことはありませんでした。

現在「ザ・ディファレントカンパニー」は、娘のセリーヌ・エレナが調香を手がけているのです。

ナイルの庭の香りってどんな香り?

ナイルの庭の香りの構成

ナイルの庭は、つけたての瞬間からラストまで、一貫してリフレッシュできる香りです。

エジプトという暑い国の庭園をモチーフにしているだけあって、砂漠を抜け、水と緑のある場所を訪れた時のような涼を感じさせます。

ナイルの庭の香りの構成

トップノート:グレープフルーツ、グリーンマンゴー

ミドルノート:ヒヤシンス、ロータスフラワー、パピルス

ベースノート:アイリス、ムスク、インセンス(お香)

調香師:ジャン=クロード・エレナ(Jean-Claude Ellena)

見るだけで涼し気な香料が並んでいるのも特徴的です。

トップノートのグレープフルーツがジューシーで、暑い日に搾りたてのジュースを飲み干したよう。

ライムやかぼすのような、皮が緑色の柑橘のような青っぽい香りもします。

ミドル以降は、どれか一つの香料を引き立てるような調香ではなく、作品全体から独自の香りを感じさせます。

私の感覚では、涼し気な印象は、ヒヤシンスの香りの影響だと思います。

合成香料を巧みに使い、ヒンヤリとしたバイオレット調の香りをメインにした、シンプルかつ洗練されたミドルノートです。

私の知人の中にも、愛用者が多い作品となっています。

ナイルの庭はどこにある?

ナイルの庭は、エジプトにあるアスワンという都市にある庭にインスピレーションを受けて作られた作品です。

googlemapを見てみると、実際に、このアスワンという街がナイル川に面しているのがわかります。

ジャン=クロード・エレナは、アスワンを訪れ、この街のどこかにある庭に感銘を受けたのでしょうね。

ナイルの庭はメンズフレグランス?

男性向けとされているナイルの庭ですが、実際には、男性も女性も気にせずまとっているようです。

街なかで、女性からこの香りがすることもありますし、もちろん男性からナイルの庭の香りを感じることも同様にありますよ。

男性用としては中性的で、女性がまとっても違和感のない作品と言えるでしょう。

よくある男性用香水のように、重厚なウッディー系のラストノートにはならないところも、女性にオススメしたい理由の一つです。

まだ男性用香水をまとったことがない女性でも、「思ってたのと違った」…とはなりにくいハズですよ。

もちろん、男性がまとっても素敵です。

知性派の男性だけでなく、スポーツマンタイプの男性にもぜひトライしていただきたい作品です。

香水を使い慣れないカレや、香水を使って欲しい旦那さんへのプレゼントとしても◎

そうすれば、あなたもシェアして使える、というわけです。

ナイルの庭の香りの強さは?

夏向けの、リフレッシュできる香りなので、香りは軽め?と思われがちなナイルの庭。

たしかに香りは軽く、オアシスから吹いてきた風のように、さわやかなグリーンを感じさせます。

実際にまとってみると、香りは決して弱くありません。

軽やかな香りが弱い香り、というわけではないのです。

香りは軽やかながらも、かなりしっかりと続きます。

朝、まとって夕方まで充分にもたせることができる、持続性の良い作品です。

さわやかな香りでも、強い香りはあなた自身が疲れてしまうことも。

また、香害となってしまっては、せっかく演出した爽やかさが台なしです。

真夏には、クロップドパンツからのぞいた足首や、足の甲にワンプッシュずつすると気持ち良く香りが拡散します。

ボディにスプレーする場合は、ウエストにワンプッシュでも充分に香ります。

ナイルの庭のラインナップ

ナイルの庭は、オードトワレのみの作りとなっています。

人気のある作品なので、30ml、50ml、100mlとサイズ展開も豊富です。

まずは30mlから試して、気に入ったら容量を大きくしてゆくと良いでしょう。

大きいサイズを使って余ってしまっても大丈夫です。ナイルの庭がよく似合う季節、夏が終わってからでも、通年で楽しめる作品です。

ひと夏で使い切りたいのなら、30mlがおすすめです。

エルメス ナイルの庭 オードトワレ

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