東京、関東地方は雨や曇りの日が続いていますね。
まだ8月なのに、梅雨に戻ったような、もう秋が来たような・・・
湿度はあるものの、青空が見えない天気が続くので、今夏はサマーフレグランスではなく、秋を先取りするような香りをまといたくなります。
秋冬のフレグランスほど重くないけれど、どこか憂いがあるような、そんな香りです。
今回は、スウェーデン発のフレグランスメゾン、バイレード のアコード ウード オードパルファムをご紹介します。
バイレードの香水を気軽にお試しするなら、香水のサブスク「カラリア」で取り扱いがあります。
アコードウードは女性でも使える?
アコードウードは、その名の通りウードが主役のエスニック調の作品です。
オリエンタルと言えなくもないですが、甘みがほとんど感じられない分、男性のフレグランス通に向けた、玄人向きの作品・・・と思われがち。
いやいや、アコードウードは、男性だけではなく、女性がまとってもキレイに香るウードですよ。
バイレードの2つのウード
バイレードにはウードをモチーフとした作品が2つあります。
バイレードのもうひとつのウード、ウードイモーテルよりも、今回ご紹介しているアコードウードの方が女性向けだと私は思います。
ウードイモーテルとアコードウードは、同じモチーフであるウードを主役に立てながらも、異なる作品として個性が立っているところが興味深いです。
似ているところは、バイレードはボトルデザインが統一されているため、よく見てからまとうようにすること、でしょうか(笑)
香りの違いは、ウードイモーテルの方がウードが際立っており、ラストに掛けて男性的な香りへと移ろいでいきます。アコードウード(今回ご紹介)は、その逆です。
カップルでウードイモーテルとアコードウードをまとえば、男女で使い分けながらも、ウードの奥深いハーモニーが生まれそうです。
さて、アコードウードの香りについて詳しくご紹介しています。
アコードウードの香りの構成
トップノート:ブラックベリー、ラム、サフラン
ハートノート:ウード、クラリセージ、レザーアコード
ベースノート:パチュリ
アコードウードは、ウードでありながらも、レザーの香りが同じくらい際立つ作品です。
レザーを引き立てるような他の香料の調香が見られます。
アコードウードのストーリーは、決して華美ではないのに、なぜか心を捉えて忘れられない女性を思わせるような、魅惑的なトップノートから始まります。
ブラックベリーとラム、サフラン。
それぞれ単品で香った時よりもエキゾチックで、ほんのり甘いラムの物憂げなトップノートです。
肌の上で温まるにつれ、すぐにウードの香りが立ち始めます。
ただのウードか、と思いきや、私の肌の上では、レザーはウードの後を少し遅れてやって来ました。
クラリセージはレザーの陰に隠れながらも、ベースのパチュリにつながるアクセント、それは料理に使うハーブのような、ちょっとしたアクセントを付けているように感じました。
アロマオイルのように主張するのではなく、ほんのりとアクセントを与える程度で、グリーンっぽさが出る心配はありません。
ミドルノートではウードとレザー、ラストノートではレザーとパチュリがそれぞれ混ざり合うように香ります。
ミドルからラストへとつながる、緩やかな螺旋階段は、二つの異なる香りのあいだを行ったり来たりするような印象です。
アコードウードが似合うシチュエーションは?
アコードウードは、季節の変わり目やあいまいな天気の時にまといたくなります。
ラムやレザー、パチュリといった物憂げな雰囲気を作り出す奥行きのある香料が輝くのは、ちょっぴり暗い空の下なのかもしれません。
底抜けに明るい太陽が照りつける夏や海よりも、都会的で、ビルの間の通りに差し込む長い影といった風景に似合う香りだと思います。
重みのある香りですが、暑さを残した、いまくらいの時期に敢えてまとえば、ウードらしいオリエンタルな気分にもマッチします。
甘みがない分、空気が乾燥する晩秋の木枯らしの頃もカッコ良くて素敵だと思いますが、真冬にまとうと寂しい感じがしてしまうかも。
体温が低い女性の方は、グルマン系の作品との重ね付けが良いかもしれませんね。
また、男女共にオフィス使いにはもってこいの作品でもあります。
甘さも、センシュアルなアピールも控えめで、知的な落ち着いた雰囲気でありながら、他人ともかぶりにくいのです。
スーツ着用の職場では、ぜひジャケットスタイルに合わせていただきたい作品です。
アコードウードのラインナップ
アコードウードは、オードパルファムのみの作りとなっています。
アコードウードのボディケアアイテムやルームフレグランスといったアイテムは、本国でもまだ作られていないようです。