■香水にはいくつかの種類がある
香水にもいくつかの種類があり、それぞれの香りの立ち方や強さ、香りの持続時間などが異なります。
日本では、身に纏うために使う、良い香りがする液体状のものを「香水」と総称して呼び習わすことがほとんどなので、その区分には気が付かない方も多いでしょう。
■同じ「名前」なのに違う「種類」?
同じブランド、同じ名前の「香水」でも、いくつかの「種類」の香水があることもあります。
この場合、ブランドからは、時と場合に合わせた使い分けを提案されていると考えて良いでしょう。
シャネルやディオールなどは、同じ名前の下に、さらにバリエーションを作り、流行のちょっとした変化に合わせた緻密なブランド戦略を行っています。
【例】シャネルの「チャンス」の場合・・・
本家の「チャンス」の他、2015年11月現在、「オー タンドゥル」、「オー フレッシュ」、「オー ヴィーヴ」の4種類が存在しています。
本家「チャンス」には、香水・オードパルファム・オードトワレと各種ボディケア製品がそろっています。
一方で、他の3つのチャンスは、オードトワレと、ボディケア製品のみとなっています。
「チャンス」シリーズの最も新しいシリーズ「オー ヴィーヴ」のオフィシャル動画がYouTubeにありますので、引用しますね。
動画の最後には、仲良く4つのラインナップが登場しています。
さながら、「チャンス四姉妹」といった風情ですね。
■同じ香りでライン使い
特にフランスでは、身体を洗うボディケアからボディミルクといったケア製品、さらに最後の仕上げとして肌に纏う香水の類に至るまでを、同一の香りで揃える慣習があります。
このように、1つの名前の中でシリーズ商品が揃っていることは珍しくないのです。
香りを重ねることで、香水のみを仕上げとして付けた時よりも持続時間が長くなりますし、何よりも統一感のある仕上がりとなり、
纏った人の魅力を際立たせる効果が高まります。
時と場合に合わせて、香水の種類を使い分けたり、重ねづけを楽しむのですね。
■香りの区分と持続時間
香水の種類の違いは、香りの強さだけでなく、香りの原料となる香料や調香も異なることもあります。
この種類は、香料の濃さによって区別されています。
この濃度が価格にも比例しています。
区分:香りの持続時間(一般的に)
香水: 5〜8時間
オードパルファム:5時間前後
オードトワレ:3〜4時間
オーデコロン:1〜2時間
このほか、様々なフレグランス製品もあります。
オイルベースのパフュームオイルの他、形状が液体ではないものでは、
練り香水
デオドラント製品(クリーム状やスプレー状のものなど)
といったフレグランス製品もあります。
香り付きのハンドクリームやヘアミストも合わせると、用途によって多様な使い分けができるでしょう。
■初心者でも使いやすいフレグランス製品って?
一般的に、使いやすいのはオードトワレかオードパルファムだと言われています。
この2つのどちらかしか作っていない、という香水ブランドも多くありますので、香水を作っていないからといって、決して二流というわけではありません。
ちなみに、香水を主に作っているメーカーのことを「フレグランスメゾン」と呼ぶこともあります。
■失敗しないフレグランス選び
オードトワレだからといって、3時間しか保たない、というわけではありません。
フレグランスメゾンによって、原材料のセレクトや調合、濃度に違いがあるため、一概には言えません。
また、日頃のボディケアによって、香りを長持ちさせることもできてしまいます。
また、今日は会社帰りにデートだから、朝、会社に出勤する時から香水を付けて行こう、というのもナンセンスです。
香水を使う場合は、肌に付ける時間と香りを際立たせたい時間の「間」の作り方もポイントになります。
香りであなたの魅力をアップさせるためには、時と場合に合わせて、的確なフレグランスを選ぶことが大切です。
このサイトでは、そういったフレグランス選びや纏い方をメインに紹介していきます。
■纏う人によって異なる香り方
ブランドや調香師の意図によって、持続時間が異なることもあります。
また、付ける人自身の体温や肌質によっても、香りの保ち時間に違いが出てきます。
ここが、香水の面白いところです。
人によって、持続時間の違いだけでなく、香りの出方も異なることもあるからです。
香水は、香りをまとう人の個性を引き立ててくれるのです。
香りを知ると、本来の意味での「香水」と、そうではないものの違いがわかるようになってきます。
その頃にはきっと、TPOや自分に合う香りも見つけやすくなっているはずです。
自分に合ったフレグランス製品を見つけるのも、香り上手になる秘訣です。