NUIT DE TUBEREUSE(ニュイ ド チュベルーズ)オードパルファム。
パリの夏、これから夜を迎える夕暮れ時をテーマにした、ドラマティックな香りです。
その名の通り、チュべルーズ(日本名は月下香)の甘い香りと、スパイスとウッディ調が独特のバランスで混ざり合った、独創的なオードパルファムです。
ニュイ ド チュベルーズはどんな香り?
ニュイ ド チュベルーズは華やかな香料と、しっとりした香料が同居するユニークな作品となっています。
チュべルーズ推しのお花が主役の香水、というよりは、ピンクペッパーやウッディ系の存在感も大きく、香水慣れした方や、玄人のあなたでも楽しめる作品と言えそうです。
ハートノート / チュベローズ、ローズ、イランイラン
ベースノート / シダーウッド、サンダルウッド、クローブウッド、レジン
調香師 / ベルトラン・ドゥショフール
ニュイ ド チュベルーズがデビューした2010年当時、ラルチザンで精力的に作品を発表していたベルトラン・ドゥショフールらしい、個性のある作品。
今までずっとフローラル系の香水ばかりを使ってきたあなた、ステップアップしてみたいというタイミングに、ぜひトライしていただきたい作品です。
チュべルーズのお花は香りはどんな香り?
チュべルーズは、お花から香りを採取します。
香りのもと(香料)を採取するために、たくさんの量のお花が必要であることから、希少価値が高い香料としても知られています。
ちなみに、チュべルーズのお花は、夜に花開くのだとか。
このため、日本では「月下香」という、情緒的な名前が付けられているのかもしれませんね。
そんな、夜に花開くチュベローズが入った香水は、ミステリアスな女性を連想させます。
正統派美人を思わせる、ローズやジャスミンとは、また異なるタイプの美女と言えるでしょう。
イイ女ゆえのアンニュイな感じ、多くを語らない、ミステリアスな、大人の女性をイメージしませんか?
リュウゼツランってどんな植物?
この香水のメインとなっているチュベローズは、リュウゼツラン科の植物のことです。
チュベローズの香りは、甘く官能的、時に危険な香りとも言われているのです。
また、リュウゼツランは、150種類ほどがあると言われており、お酒の「テキーラ」の原料としても知られています。
リュウゼツランは、種子ではなく、球根で増え、暑い地域に生える植物です。
エキゾチックな香りは、たしかに南国を感じさせますよね。
香りが採れる、チュべルーズのお花は7月~9月に咲く夏の花。
決まって、夜になってから強い香りを放つのだそう。
濃厚で、エキゾチックな甘い香りです。
チュべルーズらしいセンシュアルな香りは、断然、朝や日中よりも、日が暮れかかってから後、夜の時間帯に楽しめる香りです。
チュベルーズ=夜のお花だから、セクシー系香水なの?
ラルチザンパフュームでのコンセプトは?
パリの夏の夜。夕暮れの空がドラマティックに色を変えていくとき、甘くセンシュアルに香り始める白い花。チュベルーズアブソリュートを基調に月の下に咲くチュベルーズの花を称える香りは、優しくてエレガンス、繊細でセンシュアル、そして、気高くミステリアス。いくつもの表情を見せながら光り輝く香りは、華やかな気品にあふれた大人の女性に。
出典:ラルチザンパフューム公式webサイト
ラルチザンパフュームの公式サイトに描かれているストーリーの通りに読んでしまうと、一見、ザ・セクシー系お姉さんの香水、のように見えてしまいます。
ストーリーだけ読むと、「私には違うかも」と遠ざけてしまう方も出てきそうですが・・・
ちょっとストップ!
実は一般の女性、特に働く女性にこそ、どんどん使ってほしい香水だと思います。
チュべルーズの意外な効能
実は、チュべルーズの精油は、香水だけではなく、アロマテラピーでも使われています。
チュべルーズの甘く濃厚な香りは、ストレスを感じていた心を解きほぐし、女性をリラックスさせてくれる効果があると言われています。
イランイランの精油と似たような使い方ができるのですね。
一日の仕事を終え、会社を出る時。
仕事を終え、買い物やお食事に出かける前に、ニュイドチュべルーズの香りをひと吹きすれば、本来のあなたらしさを取り戻すことができそうです。
チュベルーズは、夜のお姉さんの香りではありませんよ。
モテ香水として使えるの?
チュべルーズが入った香水は、モテ香水なのでしょうか?
確かにセクシーな香りですが、そうとも言い切れないところがありそうです。
私がこの香水を使っている時、「良い香り!どこの?」とベタ褒めにされることが何度かありました。
決まって、女性からです。
特に、職場の同僚女性からの反応が大絶賛でした。
いまどきの働く女性たちは、男性同様に、フルタイムや残業もこなして働いている方が多いですよね。
私たち女性は男性同様に、あるいは男性以上に疲れていますから、本能的に癒やされる香りを嗅ぎ分けてしまうのかもしれません。
女子会に纏って行くと、あなたの評価も上がるかもしれませんよ。
ニュイ ド チュベルーズは、単なるセクシー系香水とは違うタイプの香水です。
女子ウケも抜群の香水なので、みんなと差をつけるちょっと大人の女性を演出したい時にもおすすめの香りです。
ニュイ ド チュベルーズの意外な使い方
自分だけの時間を楽しみたい時にもピッタリ
ニュイ ド チュベルーズの意外な使い方をご紹介します。
この香水には、もう一つの顔とも呼べる、特徴的な香料が使われています。
それは、サンダルウッドを代表とする3つのウッディ系香料です。
つけたてからしばらくのあいだ、華やかなフローラルブーケに隠れていた樹木の香りは、時間が経つにつれ、静かに姿を表します。
チュべルーズの甘さが落ち着くと、3種の樹木(シダーウッド、サンダルウッド、クローヴウッド)が織り成す、静かで奥行きのある香りに包まれます。
自然と、穏やかな気持ちになれますよ。
ゆっくりと一人で過ごしたい時にもオススメです。
大人の香りの秘密!
ニュイドチュべルーズには、もう一人の影の主役がいると感じています。
それは、ピンクペッパーの香り。
ピンクペッパーも、香水にはよく用いられる香料です。
この香料が加わることにより、他の香りが引き立ちます。
トップノートのマンダリン(柑橘系の甘い香り)や、チュべルーズのお花が持つ優しい甘さだけでなく、香りにもうひとつの視点が生まれるのです。
ピンクペッパーの魔法によって、ニュイドチュべルーズが単なる美人香水ではなく、ストーリーのある女性の香りに仕上がっていると思います。
ニュイドチュべルーズは、どの季節に合う香りなの?
ストーリーは夏の夜だけど・・・
ニュイ ド チュベルーズは、本国フランスでは、夏の夜の香りとして発売されました。
ここで気をつけておきたいのが、フランスと日本の気候の違いです。
フランスの夏は、日本とは異なることを忘れないでください。
地中海性気候の地域であるフランスは、気温は高くても、湿度が低く、乾燥した気候が特徴的です。
つまり、ニュイ ド チュベルーズは、日本の夏にマッチするように作られたのではなく、フランスの夏の夜に合うよう、デザインされているのです。
日本でのベストシーズンはいつ?
一方、高温多湿の日本では、夏よりも、むしろ、秋から冬にかけて似合う香りだと思います。
香り自体が濃厚なので、乾燥した空気の中でこそ、程よく香るのです。
湿度が極めて低い真冬に纏ってみると、重ね着をした衣類が作るあたたかな空気の層の中で、優しく香りが広がります。
秋冬に着こなしたいファーやウールのフワフワした質感とも、相性が良い香りです。
ニュイ ド チュベルーズのラインナップ
ニュイ ド チュベルーズは、オードパルファムのみの作りとなっています。
ニュイ ド チュベルーズ オードパルファム