ディプティックが得意とする、創業メンバーが自然の中で過ごした思い出を元にした香り作り。
繊細でユニークな香りたちからは、その香りが生まれるきっかけとなったシチュエーションが、目に浮かんでくるようです。
今回は、夏を感じさせる爽やかな香り、フローラベリオをご紹介します。
フローラベリオはフローラル系?
フローラベリオ、という、なにやら女性の名前のような、お花全般を示すかのような不思議なネーミング。
ディプティックの中でも、フローラル系に位置付けられていますが、実際はマリンノートが印象的な香りです。
フローラルというより、マリン系がメインの中にフローラルの要素がある、くらいの按分です。
マリン系の香りって?
マリンノートは、その名の通り、海をイメージさせる香りが特徴です。
潮風を思わせるほの甘さと塩気、水の中でキラキラ輝く光をイメージさせるような透明感を感じさせます。
80年代後半以降に用いられるようになった、比較的新しい香料の一つです。
同様に、水をイメージさせた香りとして、アクア系と呼ばれるジャンルもあります。
フローラベリオのマリン系以外の香りは?
フローラベリオは、創業者の思い出としてりんごの果樹園のモチーフから生まれた香りです。
湖風を感じられるような、フランス北西部に位置するノルマンディー地方の果樹園なのだそう。
果樹園に由来して、りんごの果実の香りではなく、りんごのお花のフローラルなのです。
りんごはバラ科の植物で、りんごの果実から甘く蜜のような香りがするように、お花からも良い香りがします。
りんごのお花の香りはバラに似ており、すぐにバラの仲間だとわかります。
バラほど濃厚ではなく、軽やかであと残りが少ない香りです。
フローラベリオには他にも、フェンネル、コーヒー豆、オスマンサスといった、他にはなかなかないユニークな香料が用いられています。
ノルマンディーの自然豊かな果樹園で海を眺めながら過ごす、ナチュラルな雰囲気に浸ることができそうです。
香りの強さは?
マリンノートの特徴
マリンノートは少量でも良く香る強い香料で、特徴のあるフレグランス製品に仕上がります。
ハマる人はクセになるほどの、コアな人気がある香調です。
マリンノートは、ここ20年ほどで台頭した新しい香りのジャンルです。
ユニセックス用のフレグランスや、メンズ香水に用いられるケースが多くなっています。
マリンノートの特徴は、なんといっても爽やかな透明感。
もちろん女性用にも用いられ、従来の女性向け香水を脱した、新しい女性像を感じさせます。
マリンノート系のまとい方
重ね付けをしても透明感が濁ってしまう心配ないものの、強く香ると、逆にしつこい印象になってしまいます。
まとう量は「ちょっと少ないかな?」と感じる程度が適量です。
フローラベリオはオードトワレですが、オードパルファム並に保ちが良いのは、マリンノートを効果的に使った調香のためだと推測されます。
軽やかさが魅力の香りですので、足首や肘の外側など、動作の先端となる部分にだけまとわせると、自分の周りに爽やかな演出ができると思います。
体幹部分には全くつけないか、つけるならお腹よりも背中側のほうが良いと思います。
マリンノートの香料を鼻の真下にあたる部分にまとってしまうと、香りを強く感じてしまうこともあるためです。
フローラベリオが似合う季節
フローラベリオは、断然、夏がオススメです。
春先のまだ肌寒い時期にまとっても、爽やかで気持ちよく香らせることができます。
暖房の利いたあたたかい室内よりも、涼を求める時期にピッタリの爽やかな香りです。
オフィスにはオススメ?
風が抜けるような爽やかな香りは、オフィスにもマッチしたイヤミのない香りと言えそう。
体温であたたまる部分にまとうより、手足やフレアスカートの裾など、動きのある部分から香らせると、より軽やかです。
香水に軽さを求める人、香りの変化をきらう人にもオススメします。
フローラベリオは、大きな変化のある香りではありません。
マリンノートの爽やかな統一感の中で、りんごのお花やハーブ、コーヒー豆の香りが移ろいでゆく穏やかな香り。
春から夏に掛けての薄着のシーズンに、パンツスーツにもスカートスタイルにも合わせやすいと思います。
カッコ良いクール系OLのイメージに限定せず、フローラルの要素があることから、可愛らしいイメージや、ナチュラルな雰囲気にもなじむ香りです。
他にはないさわやかな印象で、周りの子と差を付けることができそうです。
フローラベリオのラインナップ
オードトワレ
フローラベリオは、オードトワレのみの作り。
また、ボディケアアイテムの作りもありません。
他の子と被らないサマーフレグランスを探している方は、まずは50mlからトライしてみては。